北上市の住宅で1人暮らしの76歳の女性が殺害されているのが見つかった事件は15日で発見から1週間となりました。
女性は住宅にいたところを鈍器で殴られ殺害されたとみられていますが、家の中を荒らされたりものをとられたりしたようなあとはありませんでした。
警察は連日、現場検証を重ねて犯人につながる手がかりを探しています。
12月8日午前9時ごろ、北上市二子町の住宅で、この家に1人で住んでいた会社役員の長谷川緑さん(76)が頭から血を流して倒れているのを訪ねてきた親族が見つけました。
捜査関係者によりますと遺体は頭に鈍器で殴られたような複数の傷があり、警察は殺人事件として捜査本部を設け、91人の態勢で捜査しています。
長谷川さんは遺体で発見される前日の7日午後7時半ごろ、親族が訪ねて無事を確認していて、このあと発見された8日午前9時ごろまでの間に殺害されたとみられています。
ふだん着姿で、自宅にいたところを襲われたとみられるということです。
遺体の傷は頭に集中していて、手には身を守るときにできる傷もあったということです。
一方、家の中は荒らされたりものをとられたりした形跡がなく、ドアや窓をこじあけたあともありませんでした。
また遺体の周りでは、土足ではなく靴下のようなもので歩き回った足跡も見つかっているということです。
長谷川さんは親族が経営する産業廃棄物処理会社の役員で福祉施設の理事長も務めていました。
事件が発覚して15日で1週間。事件が起きた住宅では警察が連日、内部に残された指紋や足跡を採取したり写真を撮ったりしています。
15日も雨が降る中、警察の鑑識が出入りするなど現場検証を重ねていました。
警察はこのほかにも、この住宅から2キロほど離れた被害者が以前、住んでいた住宅。現場付近を流れる川。近所にある防犯カメラや車両のドライブレコーダーにまで捜査対象を広げ、犯人につながる手がかりがないか捜査を続けています。