稲美町で自宅に放火 小学生兄弟を殺害した罪 伯父に死刑求刑

3年前(2021年)兵庫県稲美町で、自宅に火を付けて小学生の兄弟を殺害したとして、殺人と放火の罪に問われている53歳の伯父の裁判員裁判で、検察は「極めて強い非難に値する」として死刑を求刑しました。
一方、弁護側は「被告には軽度の知的障害がある」などとして、死刑にすべきではないと主張しました。

住所不定 無職の松尾留与被告(53)は、3年前の2021年11月、兵庫県稲美町の自宅にガソリンをまいて火を付け、一緒に暮らしていた妹夫婦の子どもで小学6年生の松尾侑城さん(当時12)と小学1年生の眞輝さん(当時7)の兄弟を殺害したとして、殺人と放火の罪に問われています。
7日、神戸地方裁判所姫路支部で開かれた裁判員裁判で、検察は「同居生活の中で一方的に募らせていた妹夫婦への不満を晴らすための手段として、何ら落ち度もない子どもたちの殺害を決意した。動機は非人道的なもので、極めて強い非難に値する」と指摘しました。
その上で「いまだに後悔の念は皆無で、裁判でも遺族をさらに苦しめる発言をするなど更生は困難だ」として死刑を求刑しました。
一方、弁護側は「被告は軽度の知的障害のため、適切な判断や選択をして解決する能力が低く、我慢して不満を蓄積させた。内省を深めるには限界があるが、一歩ずつ進んでいる」などとして死刑にすべきではないと主張しました。
判決は今月(2月)15日に言い渡されます。

タイトルとURLをコピーしました