4年前、仙台市の電子部品メーカーの工場で金属を焼き固める施設の点検をしていた作業員2人が窒息死した事故で、業務上過失致死などの罪に問われた当時の現場責任者に対し、仙台地方裁判所は罰金60万円の判決を言い渡しました。
2020年7月、仙台市太白区の電子部品メーカートーキンの工場にある焼結炉と呼ばれる施設で、修理のための点検をしていた作業員2人が酸欠で倒れ、死亡しました。
この事故で、現場責任者だった森克明被告(59)が作業中の炉内の換気などの注意義務を怠っていたなどとして、業務上過失致死などの罪に問われたほか、トーキンも労働安全衛生法違反の罪に問われました。
15日の判決で、仙台地方裁判所の宮田祥次裁判長は、「安全管理の責任者が極めて基本的な注意義務を怠っており過失の程度は大きい。会社のずさんな安全管理体制も強い非難に値する」として森被告に罰金60万円、トーキンに罰金100万円をそれぞれ言い渡しました。
この事件では作業の指揮監督を行っていたもうひとりの被告も業務上過失致死の罪で起訴されていて、来月判決が言い渡されます。