8年前、別府市の特別支援学校で、生徒が給食をのどに詰まらせて死亡した事故をめぐる裁判で、県に賠償を命じた判決に対し、15日までに県と遺族がいずれも控訴しない方針を示し、判決が確定する見通しです。
8年前、別府市にある県立南石垣支援学校で、知的障害がある林郁香さん(当時17)が給食をのどに詰まらせて死亡し、遺族は県に対して賠償を求める訴えを起こしました。
裁判では郁香さんへの見守りの必要性などをめぐって争われ、大分地方裁判所は今月1日、「給食の時間に郁香さんを1人残したまま部屋を離れたのは、見守り義務違反にあたる」などとして県の責任を認め、660万円の支払いを命じました。
この判決を受けて、県側は今月5日、給食中の事故で生徒が亡くなっていることや、事故から7年以上が経過していることなどを考慮し、判決を受け入れて控訴しない方針を示しました。
そして、遺族も15日までに判決を受け入れて控訴しない考えを明らかにし、判決が確定する見通しです。