首都高速道路は24日、2026年10月から通行料金を約10パーセント引き上げると発表しました。
値上げの理由は、物価高や人件費の上昇によって維持管理費が増大しているためです。
今回の値上げは、2016年に現在の料金制度へ移行して以降、初めてとなる抜本的な改定です。
普通車の走行料金は1キロ当たり約3円上昇
料金改定後、普通車の走行料金は1キロメートル当たり32.472円となります。
現行の29.52円から約3円の値上げです。
距離に応じて料金が決まる制度自体は維持されます。
日常的に首都高を利用する人にとっては、走行距離に比例して負担が増える形になります。
上限料金は2130円に引き上げ
料金改定案では、長距離走行時に適用される上限料金も見直されます。
55キロメートル以上走行した場合の上限は、現行の1950円から2130円へ引き上げられます。
一方で、ETC車の下限料金については変更はありません。
普通車の下限料金は、これまで通り300円に据え置かれます。
全車種を平均した改定率は8.1パーセントになるとされています。
料金改定までの今後の手続き
この料金改定案について、首都高速道路は本日から2026年1月7日まで意見募集を行います。
国民からの意見を受け付ける、いわゆるパブリックコメントの手続きです。
その後、関係する自治体の議決を経て、国土交通省に許可申請を行う予定です。
正式な手続きを踏んだうえで、2026年10月から新料金が適用されます。
維持管理費は10年で約1.4倍に増加
料金改定の背景について、首都高速道路は維持管理費の急増を挙げています。
労務費や材料費の高騰に加え、老朽化対策や大雪などの災害対応が重なりました。
2023年度の維持管理費は、2014年度と比べて約1.4倍に膨らんでいます。
道路を安全に使い続けるためのコストが、年々重くなっている状況です。
社長が示した値上げ判断の理由
同日の記者会見で、首都高速道路の寺山徹社長は、値上げについて説明しました。
社長は「経営努力は限界で、苦渋の決断をした」と述べ、利用者に対して陳謝しました。
そのうえで、今回の料金改定により、当面5年間は安定的な道路サービスを提供できると説明しています。
なお、走行距離当たりの料金引き上げは、2005年の民営化以降、初めてとなります。
物流業界への影響を抑える割引措置
一方で、物流業界への配慮も盛り込まれています。
主にトラック事業者が利用する大口・多頻度割引は、割引率拡充措置を維持します。
この割引は最大45パーセントが適用されます。
当初は2026年3月末までの予定でしたが、5年間延長され、2031年度まで継続されます。
あわせて、都心流入割引や湾岸線誘導割引も、同じ期間まで維持される方針です。
他の高速道路への影響は不透明
今回の値上げについて、金子恭之国土交通大臣は12月5日の会見で言及しています。
現時点では、他の高速道路会社から具体的な相談は来ていないと述べました。
ただし、首都高の料金改定が、他の高速道路各社の判断に影響を与える可能性も指摘されています。
今後の動きは、引き続き注視する必要があります。
参考情報源
TBS NEWS DIG
Traffic News
Yahoo!ニュース
首都高速道路 公式発表
国土交通省 関連発表

