政府は26日、2026年度予算案と税制改正大綱を閣議決定しました。
今回の最大の柱は、所得税が発生する「年収の壁」を160万円から178万円へ引き上げる点です。
あわせて、私立高校の授業料無償化を大幅に拡充する方針も決定しました。
物価高の影響を受ける家計の負担軽減が、政策の中心に据えられています。
これらの措置は、自民党・公明党・日本維新の会の三党合意に基づいて実施されます。
年収の壁引き上げの仕組みと減税の広がり
今回の年収の壁引き上げは、基礎控除と給与所得控除を合計で18万円増額することで実現します。
この見直しにより、年収178万円まで所得税がかからない仕組みになります。
最も重要な点は、年収665万円以下の給与所得者が対象になることです。
これは、納税者全体のおよそ8割に相当します。
減税額は年収によって異なります。
年収600万円では3万7000円、年収500万円では2万8000円の減税となります。
一方、年収300万円と400万円では、それぞれ8000円の減税です。
収入階層によって効果に差が出る構造になっています。
税収減少の規模と財政への影響
年収の壁引き上げによる影響は、税収にも及びます。
国と地方を合わせた税収減は、平年度ベースで約7000億円と見込まれています。
さらに、ガソリン税の暫定税率廃止も別途検討されています。
こちらは約1兆円規模の減収要因となる見通しです。
減税と財政健全化をどう両立させるかが、今後の重要な課題となります。
私立高校の授業料無償化が全世帯に拡大
教育分野では、高校授業料の無償化が大きく前進します。
2026年度から、私立高校に対する所得制限が完全に撤廃されます。
公立高校では年11万8800円が上限となります。
私立全日制高校では年45万7000円、私立通信制課程では年33万7000円が支給上限です。
これにより、公立・私立を問わず、すべての高校生が支援対象になります。
所得制限撤廃による「実質的な完全無償化」
現行制度では、世帯年収910万円未満が支援対象でした。
私立高校の加算支援は、年収590万円未満の世帯に限られていました。
2026年度からは、こうした制限がすべて撤廃されます。
すべての世帯が、私立高校の平均授業料相当の支援を受けられるようになります。
この結果、私立高校でも実質的な完全無償化が実現します。
公立小学校給食費の無償化も本格化
高校支援に加え、公立小学校の給食費無償化も進められます。
このために、1649億円が予算に計上されました。
支援額は児童1人あたり月5200円を基準とします。
費用は国と都道府県が半分ずつ負担します。
都道府県の負担分は地方交付税で補填されます。
そのため、自治体に実質的な追加負担は生じません。
過去最大規模となる2026年度予算
2026年度予算案の一般会計総額は122兆3092億円です。
これは2年連続で過去最大を更新します。
高齢化の進展と診療報酬の引き上げが影響しています。
社会保障費は39兆559億円となり、こちらも過去最大です。
家計支援を拡充する一方で、財政の持続性をどう確保するかが問われます。
参考にした公式な情報源
高知新聞
四国新聞
Yahoo!ニュース(国内主要報道各社配信)

