子ども向けNISA、投資上限600万円で調整

累計投資上限600万円、0歳から利用可能に
― 経済格差防止と子育て世代の資産形成支援が柱に ―

政府・与党が、18歳未満の未成年を対象とした新たな少額投資非課税制度(NISA)を創設する方向で本格的に検討を進めていることが3日、明らかになりました。
今回の制度案は、子育て世代の資産形成を後押ししつつ、親の収入差によって生じる経済格差を拡大させないよう、制度設計に細心のバランスが求められています。

現行の新NISAは18歳以上を対象としており、未成年者は利用できません。政府はこれを“全世代型NISA”に広げる方針を掲げており、今回の案はその一環として登場した新制度となります。


子ども向けNISAの累計投資上限は600万円に

背景にある「親の所得格差」の問題

現在の新NISA制度をそのまま未成年に適用すると、
生涯の投資上限額は最大1800万円に達します。
しかし、ここに大きな課題が指摘されました。

◆ 上限1800万円は“富裕層ほど有利”

投資枠を使い切るだけの資金を用意できる世帯は限られています。
そのため「そのまま拡大すると、ますます高所得層だけに大きなメリットが集中し、格差を助長する」との懸念が生まれました。

この問題を解消するため、政府・与党は 累計上限600万円 に抑える案を採用しています。

これは、平均的な家庭でも現実的に利用できる一方、富裕層が“子ども名義で極端に大量の資金を非課税運用する”ことを防ぐ狙いがあります。


0歳から利用可能、12歳で引き出しも

ジュニアNISAの課題を改善

新制度では、子ども名義のNISA口座を0歳から開設可能にする方向で調整しています。

さらに、投資した金融商品を売却し、資金を引き出せる年齢を12歳からとする案が示されています。

◆ 12歳引き出しの狙い

・中学入学時の教育費
・習い事やクラブ活動などに必要な費用
・パソコン購入や新生活準備費

こうした現実的な支出に合わせて柔軟に使えるよう配慮した設計です。

対照的に、2023年末まで存在したジュニアNISAは、
・原則18歳まで引き出し不可
という厳しい制限があり、学費や生活費に使いにくいとの指摘がありました。

その結果、制度自体の利用が伸び悩み、2023年末で廃止となりました。
今回の子ども向けNISAは、この反省点を踏まえ、使い勝手を大幅に改善した制度になる見通しです。


子育て世代が「つみたて投資枠」を子ども名義で利用可能に

負担増の時代に向けた資産形成支援

政府・与党は、子ども向けNISAで
親が子ども名義で“つみたて投資枠”を活用できるようにする方針です。

少額でも長期で積み立てれば、複利効果によって資産が着実に増える可能性があります。

(補足)
複利効果とは、運用益が再投資され、元本と利益の合計に利回りがつくことで時間とともに増える仕組みのことです。

子育て世代にとって、教育費や将来の支出に備えられる制度として、大きな支援となり得ます。


ジュニアNISA廃止後の“実質的な後継制度”

金融庁が掲げる「全世代型NISA」の流れ

ジュニアNISAは2023年末で終了し、
新規口座開設も同年9月でストップしました。

しかし、教育費の高騰や生活費の増加にともない、
「子どものために非課税で資産形成したい」というニーズはむしろ強まっています。

金融庁は2025年8月の税制改正要望で、
全年代がNISAを利用できる“全世代型NISA”
の実現を目指す方針を示していました。

今回の子ども向けNISAはその一環であり、
未成年も対象にした新しい非課税投資制度として位置づけられます。


今後のスケジュール

政府・与党は、今後与党税制調査会で議論を深め、
2026年度税制改正大綱への盛り込みを目指しています。

詳細な条件、手続き、対象商品などはこれから具体化していきますが、
子育て世代の家計にも直結する重要な制度改正となることは間違いありません。


ソース

Yahoo!ニュース(news.yahoo.co.jp|日本テレビ系報道)
Yahoo!ニュース(news.yahoo.co.jp|解説記事)
47NEWS(47news.jp)
熊本日日新聞(kumanichi.com)

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