ワキガ(腋臭症:えきしゅうしょう)とは?

ワキガ

この記事では、ワキガの説明、原因、症状、および治療法について詳しく解説します。

ワキガ(腋臭症:えきしゅうしょう)って、どんな病気?

ワキガって病気なの?

医師A
医師A

ワキガは「腋臭症」という病気です。
ワキのアポクリン汗腺から出る汗には、タンパク質や脂肪などの成分が混ざっています。 この汗がワキの常在菌により分解されると、特有の香りが生まれます。
その結果、通常の汗とは異なる香りが感じられるのです。
「腋臭症」と診断されれば、一部の治療には、健康保険が適用されます

医師B
医師B

ワキガ(腋臭症)は、体臭が強く、他人に不快感を与えることがある状態を指す医学的な用語ですが、一般的に病気とはみなされないことが多いです
ただし、ワキガが一般的な体臭の範囲を超えて強い場合、それが日常生活や社会的な活動に支障をきたすことがあるかもしれません。そのような場合、医療的なアドバイスや処置を受けることが考慮されることがあります。
保険の適用対象であるかどうかは、ワキガの強度と治療法によります。
強度の目安は、悪臭が著しく他人の就業に支障を生じる事実が明確で、客観的に見て医療に委ねる必要がある場合であり、周囲の方に迷惑をかけるほどの臭いがある場合です。
そのため、症状が軽度の場合は保険適用外となります

病院の先生によっても、ワキガに関しては見解に違いがあるようですね。
ワキガ自体を放置したからと言って、その人に将来 医学的に何か悪いことが起こるというものではないので、病気というよりは体質というような考え方ができるかもしれませんね。

ワキガってどんな匂い?腋臭のにおいの例え

ワキガってどんな匂い?
自分でチェックできるの?

医学A
医学A

ワキガの匂いは、カビやカレー、ミルク、硫黄など、様々なニオイがあります。
これは、ワキガ臭の原因物質が1種類ではなく、複数存在するためです。
例として、以下のような匂いが挙げられます

・鉛筆の芯や古い雑巾、カビのようなニオイ
・カレーや香辛料のようなニオイ
・腐りかけのたまねぎや硫黄、腐った卵のようなニオイ
・尿臭や甘いニオイ


これらの物質が混ざり合うことで、複雑なワキガ臭が生じることがあります。

ワキガ臭と間違えやすい匂い

汗臭:酸っぱい臭いや雑巾のような臭い
加齢臭:枯草や草原のような青臭さや古い油のような臭い
ミドル脂臭:油絵の具や古い油のような臭い

ワキガ臭だと思っていたものが、実は他の体臭である可能性も考慮することが大切です。

医学B
医学B

ワキガ臭は独特なニオイがしますが、その臭いに慣れてしまい嗅覚が鈍感になって、自分のニオイに気づかない場合があります
また反対に、わきがではない人が「自分は臭いから絶対ワキガだ」と思い込んで悩む人もいます。


ワキガのセルフチェック方法

耳垢の湿り気: 耳垢がねっとりしている人はワキガの可能性が高いとされています。
家族の体質: 両親のうち、どちらかまたは両方がワキガの場合、遺伝の可能性が考えられます。
わき毛の量: わき毛が多い人はアポクリン腺も多い可能性があり、ワキガのリスクが上がります。
汗の量: 汗の分泌量が多い人はワキガの臭いが強くなる可能性があります。
汗ジミの色: 黄色くなるような汗ジミがある場合、ワキガの可能性が考えられます。
わき毛に白い粉: わき毛に白い粉がついている場合、ワキガの可能性が非常に高いです。

ワキガの臭いレベルのセルフチェック
ガーゼを脇に挟んで数分間運動した後、そのガーゼの臭いを確認する「ガーゼテスト」があります。臭いの強さによって、レベル1(臭わない)からレベル5(手に持っただけで臭う)までの5段階で評価します。

1.何も臭わない、ほぼ無臭
2.ほんの少しだけ臭いを感じる
3.ティッシュ・ガーゼを鼻に近づけると臭う
4.ティッシュ・ガーゼを鼻に近づけなくても臭う
5.ティッシュ・ガーゼを持っているだけで臭いがする
においのレベルが高いほど、ワキガの可能性は高くなります。

あなたのワキガのレベルは?症状別での自己診断方法

ワキガの症状の度合いってあるの?

医師A
医師A

ワキガの症状は人それぞれ異なり、軽度から重度までの範囲があります
その症状の度合いによって、適切なケアや治療方法も変わってきます。
ワキガの自己診断をして、「もしかしてワキガかも?」と思ったら、具体的な症状をもとにワキガのレベルを確認してみましょう。


軽度のワキガの特徴

・汗を大量にかいた後や衣服を変える際に、時折臭いを感じる。
・衣服の脇部分を近くで嗅ぐと、特有のニオイがすることがある。
・脇の近くで微かな臭いを感じることがあるが、他人からは特に指摘されることは少ない。

中度のワキガの特徴

・脇を直接嗅がなくても、時々ニオイを感じる。
・衣服の脇部分に黄色っぽい汗の跡がつくことがある。
・身の回りの人や密閉された場所で、臭いに関するコメントを受けることがある。

重度のワキガの特徴

・お風呂上りでも、臭いが気になることがある。
・密閉された場所では、臭いが部屋全体に広がることがある。
・周囲の人から直接、ワキガの臭いについて指摘されることがある。

ワキガ(腋臭症)の治療法

ワキガの治療法ってどんなのがあるの?
予防(改善策)は?

ワキガ体質は遺伝などの要因により形成されることが多く、根本的な解決を求める場合は専門的な治療が必要となります。
しかし、症状が軽度であれば、日常生活の見直しや適切なケアで、臭いを和らげることができます。
自分でできる対策としては、ワキ毛の処理、アルコール消毒、制汗剤の使用などがあります。
医療機関での治療としては、薬を使った治療や手術、機器を使用した治療などがあります。

医師A
医師A

わきがの症状は、生活習慣やホルモンバランスの変動によって強まることがあります。そのため、症状を和らげるための予防策や、臭いを減少させる方法を知っておくことが大切です。

わきがの症状を軽くするための予防策:

・健康的な食事を心がける
・生活リズムを整える
・適切な運動を継続する
・アルコールやタバコの摂取を減らす
・ストレスをためないよう努力する

生活の乱れやストレスは、ホルモンのバランスを乱し、わきがの原因となるアポクリン汗腺の活動を促進します。また、不均衡な食事や過度な飲酒・喫煙は、皮脂の生成を促進し、わきがの臭いを強める可能性があります。健全な食事と安定した生活リズムは、症状を緩和する鍵となります。さらに、適度な運動は体内の老廃物の排出を助け、臭いの原因を減少させます。

臭いを和らげるための対策:

・汗をすぐに拭き取る
・制汗剤を使用する
毛の除去や脱毛を行う

汗は、細菌の活動を活発化させ、わきがの臭いを生み出す主要な要因です。そのため、汗を速やかに取り除くことで、臭いの発生を抑えることができます。さらに、毛が多いと、汗がたまりやすくなり、細菌の繁殖を促進します。このため、毛の除去や脱毛は臭いの軽減に役立ちます。皮膚を清潔に保つことで、臭いの原因となる細菌の増加を防ぐことが重要です。

医師B
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<自分で実践可能な対策>
ワキ毛のケア
ワキ毛を整えることで、汗の滞留を防ぎ、皮膚上の菌の増殖を抑制することができ、結果的に臭いを緩和することが期待されます。ここでは自分でのケア方法を挙げていますが、医療機関での脱毛も同様の効果が得られます。

②アルコールによる消毒
市販されている消毒液(エタノールやイソプロパノール溶液)をワキ部分に適用することで、臭いの原因となる菌を減少させることができます。

③制汗スプレーやジェル
一般的に販売されている制汗剤を使用することで、臭いの出現を一時的に抑制することが可能です。特に「医薬部外品」として販売されているものは、アルコール消毒と同じく、皮膚上の菌を減少させる効果があります。

上記の①~③は、簡単に自宅で試せる方法です。しかしながら、これらの方法で十分でない、または不安を感じる方は、専門の医療機関での治療を検討することを推奨します。

症状の軽減は予防や対策で可能ですが、ワキガが自然に完治することは期待できません。
特に重度の症状を持つ方や、臭いが気になる方は、治療を検討することを推奨します。
ワキガの治療方法は複数存在し、それぞれの症状に応じて最適な方法を選択できます。

医師A
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ワキガや多汗症の治療にはさまざまな方法が存在します。これらの治療法は、症状や患者の希望に応じて選択されます。以下は、主な治療法とその特徴をまとめたものです。


ミラドライ:

・メスを使わず、汗腺を破壊する治療。
・施術時間は約60分。
・ダウンタイムはほとんどなし。
・持続効果は半永久。

腋ボトックス:

・ボツリヌス毒素をワキ下に注入。
・施術時間は約10分。
・持続効果は約6か月~12か月。

ビューホット:

・極細針で汗腺を破壊。
・施術時間は約40分。
・持続効果は半永久。

剪除法:

・ワキのしわに沿って切開し、アポクリン腺を除去。
・施術時間は60分~120分。
・持続効果は半永久。

クワドラカット法:

・4mmの切開でアポクリン腺を除去。
・施術時間は約50分。
・持続効果は半永久。

切除法:

・ワキ毛が生えている部分の皮膚を切り取る。
・施術時間は約60分~120分。
・持続効果は半永久。

皮下組織掻爬法:

・小さな穴を開けてアポクリン腺やエクリン腺を取り除く。
・施術時間は約30分~60分。
・完治は難しい。

吸引法:

・アポクリン腺やエクリン腺を吸引して取り除く。
・施術時間は約30分~60分。
・完治は難しい。

超音波法:

・超音波で汗腺を破壊。
・施術時間は約30分。
・定期的な通院が必要。

マイクロレーザー法:

・レーザーで汗腺を燃焼。
・施術時間は約20分~40分。
・完治は難しい。

シェービング法:

・シェービング機でアポクリン腺を除去。
・施術時間は約40分。
・腕を使う運動は1か月控える。

サーミドライ:
・サーミRFで皮脂腺を破壊。
・施術時間は約60分~90分。
・半永久。

これらの治療法は、それぞれの特徴や効果、リスクなどが異なります。ワキガや多汗症に悩む方は、自分の症状や希望に合わせて最適な治療法を選択することが大切です。

この記事では、ワキガの説明、原因、症状、および治療法について解説してきました。
次回からは、私の実際にやってみた対策や使ってみた商品、私がワキガ対策でデオドラントに求める8つのこと【今使っている商品】などについて記事にします。

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