令和8年5月18日官報まとめ|公示送達等の電子化、ネランドミラスト追加、農林水産融資利率改定

令和8年5月18日付の官報では、号外第109号本紙第1706号が発行されました。
今回の中心は、国土交通省令第57号による公示送達等の電子化です。
これにより、土地収用、運輸審議会、密集市街地整備、マンション再生などの分野で、公示、通知、公告などに電子的手段を位置付ける改正が行われました。
施行日は令和8年5月21日です。

本紙では、厚生労働省令第93号により、ネランドミラスト及びその製剤が劇薬に追加され、同日の厚生労働省告示第216号で指定医薬品の改正も行われました。
いずれも公布の日施行です。

このほか、農林水産・財務関係告示による政策金融利率の見直し種苗法に基づく品種登録公示キルギス向け医療機材整備計画の贈与に関する交換公文なども掲載されました。

導入(概要一覧)

区分法令名・告示名番号公布日施行日
省令(号外)公示送達等の電子化のための国土交通省関係省令の一部を改正する省令国土交通省令第57号令和8年5月18日令和8年5月21日
省令(本紙)医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令厚生労働省令第93号令和8年5月18日公布の日
法規的告示(本紙)日本政策金融公庫法附則35条等に基づく利率改定財務・農林水産省告示第16〜18号、農林水産省告示第704〜706号令和8年5月18日公布の日
その他告示(号外)種苗法に基づく品種登録公示農林水産省告示第707号令和8年5月18日官報上で即日公示を確認
その他告示(本紙)キルギス共和国向け贈与に関する交換公文外務省告示第184号令和8年5月18日官報上で効力発生日を記載

号外(主軸):公示送達等の電子化

今回確認した号外第109号の主軸は、国土交通省令第57号です。
件名は、「公示送達等の電子化のための国土交通省関係省令の一部を改正する省令」です。
今回確認した号外第109号と本紙第1706号の範囲では、法律の公布は確認できません

何が変わるのか

今回の改正では、これまで掲示板や定期刊行物などを前提としていた手続に、電子計算機やインターネットを通じて閲覧できる方法が制度上位置付けられました。
簡単にいえば、紙の掲示中心だった公示・通知の仕組みに、電子的な閲覧方法を正式に加える改正です。

改正された省令一覧

今回の国土交通省令第57号で改正された省令は、官報上で次の7本が確認できます。

  • 土地収用法施行規則
  • 運輸審議会一般規則
  • 成田国際空港の安全確保に関する緊急措置法施行規則
  • 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律施行規則
  • 大深度地下の公共的使用に関する特別措置法施行規則
  • マンションの再生等の円滑化に関する法律施行規則
  • 海上保安留置施設及び海上保安被留置者の処遇に関する規則

主な改正内容

土地収用法施行規則では、収用委員会の電子計算機に記録した公示事項を、閲覧者の電子計算機の画面に表示する方法が明記されました。
あわせて、インターネットに接続された自動公衆送信装置を使用する方法も規定されています。

運輸審議会一般規則では、従来の掲示板掲示に加え、国土交通省の電子計算機を利用した公示方法が追加されました。
これにより、掲示板のみだった公示方法が拡張されます。

成田国際空港の安全確保に関する緊急措置法施行規則では、物件を保管した場合の公示方法に電子化が加わりました。

密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律施行規則では、書類送付に代わる公告について、電子的方法が追加されました。
ただし、施行地区の面積が0.4ヘクタール未満の場合や、施行者が自ら管理するウェブサイトを有していない場合には例外があります。

大深度地下の公共的使用に関する特別措置法施行規則では、市町村長や都道府県知事による通知について、電子的手段が規定されました。

マンションの再生等の円滑化に関する法律施行規則では、再生、売却、除却、分割など各手続で、書類送付に代わる公告の電子化が導入されました。
ここでも、敷地面積0.4ヘクタール未満や、施行者・組合が自ら管理するウェブサイトを有しない場合には例外があります。

海上保安留置施設及び海上保安被留置者の処遇に関する規則では、行政不服審査に関する公示送達の方法に電子化が加わりました。

根拠法令

官報上では、この省令が、「デジタル社会の形成を図るための規制改革を推進するためのデジタル社会形成基本法等の一部を改正する法律(令和5年法律第63号)」の一部施行と、「公示送達等の電子化のための国土交通省関係政令の一部を改正する政令(令和8年政令第149号)」の施行に伴うものであることが示されています。

本紙(具体化):省令・告示の内容

医薬品規制:ネランドミラストの追加

本紙第1706号では、厚生労働省令第93号により、薬機法施行規則の別表第三にネランドミラスト及びその製剤が追加されました。
ここは劇薬の区分に関わる部分で、医薬品の保管、取扱い、流通管理に直結します。附則では、この省令は公布の日から施行するとされています。

さらに、厚生労働省告示第216号では、薬機法49条1項に基づく厚生労働大臣の指定する医薬品の一覧が改正され、ネランドミラストが追加されました。
つまり同日付で、劇薬区分指定医薬品の両方が動いた形です。

官報には、ネランドミラストの薬効や適応症の説明は掲載されていません。
したがって、本記事で確認できるのは、官報上で新たな区分・指定が行われた事実までです。

農林水産・政策金融の利率見直し

本紙では、農林水産・財務関係の法規的告示により、政策金融・保証保険の利率や利息の見直しも行われました。
官報で確認できる主な改定は次のとおりです。

告示番号対象制度改正前改正後
財務・農林水産省告示第16号日本政策金融公庫法附則35条関係年2分6厘年2分8厘
財務・農林水産省告示第17号農業信用保証保険法59条1項年3.85%年4.05%
財務・農林水産省告示第18号中小漁業融資保証法69条1項年3.80%年4.05%
農林水産省告示第704号農業近代化資金融通法2条3項4号年2分6厘年2分8厘
農林水産省告示第705号漁業近代化資金融通法施行規程各種 年2分6厘各種 年2分8厘
農林水産省告示第706号農業経営基盤強化促進法附則11項年2分6厘年2分8厘

これらの告示では、公布の日から施行としつつ、施行前に成立した保険関係、貸付契約、貸付済み資金などには従前の例を適用する経過措置が置かれているものがあります。
そのため、実務では新規案件と既存案件を分けて確認する必要があります。

そのほか本紙で確認できる主な告示

外務省告示第184号では、キルギス共和国南部地域における中核病院医療機材整備計画のための贈与に関する交換公文が掲載されました。
官報上で確認できる要点は、贈与の限度額が18億100万円交換公文は令和7年12月12日にビシュケクで行われたこと令和8年3月26日に効力を生じたこと供与期限が令和14年6月30日であることです。

国土交通省告示第624号〜第626号では、船舶安全法に基づく事業場認定が掲載されています。
たとえば、かもめプロペラ本社工場について、プロペラ、プロペラ軸、中間軸などに関する認定が確認できます。

防衛省告示第128号〜第130号では、漁船の操業制限区域、自衛隊使用船舶の信号符字の取消し・付与が掲載されています。

号外(副次):種苗法に基づく品種登録公示

号外第109号には、農林水産省告示第707号として、種苗法に基づく品種登録公示も掲載されています。
官報上では、第31626号から第31670号までの登録が確認でき、件数としては45件です。

主な掲載例として、次のような品種名が確認できます。

  • Agastache「Agapd」
  • Alstroemeria「Zalsafloren」
  • Cucumis melo「しらかばグリーン-109」
  • Dracaena「流星」
  • Fagopyrum esculentum「しなの清流」
  • Oryza sativa「カーチバイ」
  • Pyrus communis「信大かずき」
  • Vitis「クリィーノ」「ニヨンティーミ」「エラシーノ」「カミノワール」「アティーノ」「ネオノワール」

また、官報では、輸出制限や生産制限に関する指定国・指定地域の記載が付された品種も確認できます。

改正の全体像整理

区分内容
大枠(号外)公示送達、公示、通知、公告などの電子化
具体化①(本紙・省令)ネランドミラスト及びその製剤の劇薬追加
具体化②(本紙・告示)ネランドミラストの指定医薬品追加
具体化③(本紙・告示)農林水産政策金融・保証保険の利率見直し
副次(号外・告示)種苗法に基づく45件の品種登録公示
副次(本紙・告示)キルギス向け医療機材整備計画に関する贈与公示

施行日・経過措置まとめ

項目内容
公布日令和8年5月18日
施行日(主柱)国土交通省令第57号は令和8年5月21日
施行日(本紙の主な改正)厚生労働省令第93号、厚生労働省告示第216号、農林水産・財務関係告示は公布の日
経過措置(公示電子化)施行日前の公示には従前の例を適用する規定あり
経過措置(金融関係)施行前の契約、保険関係、貸付済み資金などに従前の例を適用するものあり
附則

影響を受ける主体

  • 土地収用、マンション再生、大深度地下利用、密集市街地整備の関係者
    公示、通知、公告の方法に電子化対応が必要になります。
  • 行政実務担当者
    収用委員会、市町村長、都道府県知事、施行者、組合などで運用確認が必要です。
  • 製薬業界、医療機関、流通関係者
    ネランドミラストを含む製剤について、劇薬・指定医薬品としての取扱い確認が必要です。
  • 農業者、漁業者、金融機関
    新規借入や保証の条件に利率見直しが関係します。既存案件は経過措置の確認が必要です。
  • 育種業者、農業関係者
    種苗法に基づく45件の品種登録公示により、育成者権や制限内容の確認が必要です。

よくある疑問(Q&A)

Q1. この日の官報で法律は公布されましたか。

今回確認した号外第109号と本紙第1706号の範囲では、法律の公布は確認できません。
中心は、号外では国土交通省令、本紙では厚生労働省令や各種告示です。

Q2. 公示送達等の電子化とは、何が変わるのですか。

従来の掲示中心の仕組みに加えて、インターネットなどを通じて閲覧できる方法が制度上明確になります。
ただし、対象ごとに公示送達、通知、公示、公告などの条文構成は異なります。

Q3. マンション再生や市街地整備は、すべて電子公告になりますか。

一律ではありません。
官報では、0.4ヘクタール未満や、自ら管理するウェブサイトを有していない場合などの例外が確認できます。

Q4. ネランドミラスト関係の改正は、いつから有効ですか。

今回確認できる省令と告示は、公布の日から施行です。
したがって、令和8年5月18日から効力があると整理できます。

Q5. 農林水産融資の利率引き上げは、既存の借入にも直ちに影響しますか。

直ちに一律で影響するわけではありません。
官報では、施行前に成立した保険関係、貸付契約、貸付済み資金などに、なお従前の例によるとする経過措置が確認できます。

Q6. 種苗法の登録件数は何件ですか。

号外第109号で確認できる登録番号は、第31626号から第31670号までです。
この範囲から、45件の品種登録公示と整理できます。

まとめ

令和8年5月18日の官報で最も大きな柱は、国土交通分野における公示送達等の電子化です。
紙の掲示を前提としてきた制度に、電子的な閲覧方法を制度上明確に組み込んだ点が重要です。

本紙では、ネランドミラストの劇薬追加と指定医薬品追加農林水産政策金融の利率見直しが確認できました。
さらに、種苗法の品種登録公示キルギス向け贈与公示なども掲載されており、実務ルールの更新が多かった日と整理できます。

ソース

出典:官報発行サイト(令和8年5月18日付 号外第109号 1〜9ページ)
出典:官報発行サイト(令和8年5月18日付 第1706号 1〜6ページ)

本記事は官報に掲載(公布)された法令情報をもとに、編集・再構成して解説したものです。官報は一次情報ですが、制度改正の詳細な運用は今後の政省令・通達・Q&A等で補足される場合があります。最終確認は官報および所管官庁の公式情報をご参照ください。

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