令和8年5月25日官報まとめ|電気通信事業法施行規則改正と本紙の主な改正

令和8年5月25日付の官報号外第115号で、総務省令第70号「電気通信事業法施行規則等の一部を改正する省令」が公布されました。
この省令は、「電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律(令和7年法律第46号)」の施行に伴う改正
です。
公布日は令和8年5月25日、施行日は令和8年5月27日です。

今回の改正の中心は、基礎的電気通信役務に関する手続の整理電気通信業務の休止・廃止時の利用者周知の具体化第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者と特定関係事業者に関する競争ルールの整備、そして鉄塔等提供事業の認定等に関する制度整備です。

同日の本紙第1711号には、沖縄総合事務局組織規則の改正在外公館に勤務する外務公務員の特殊語学手当に関する政令施行規則の改正財務省組織規則の改正なども掲載されています。
ただし、これらは今回の電気通信分野の改正とは別系統の改正です。

号外第115号の改正ポイント

基礎的電気通信役務の種別と地域単位を整理

改正後の電気通信事業法施行規則では、法第十条第一項第三号イに関係する第一号基礎的電気通信役務の種別が整理されました。
あわせて、地域の単位も定められ、役務の区分に応じて市町村単位都道府県単位が使い分けられる構成になっています。

ここでいう基礎的電気通信役務は、国民生活や事業活動の基盤となる通信サービスに関する法令上の概念です。
今回の改正では、どの役務をどの地域単位で扱うかが明確化され、登録や届出、業務区域の判断の前提が整理されました。

基礎的電気通信役務台帳の公表等を整備

改正では、基礎的電気通信役務台帳の公表等に関する規定も設けられました。
総務大臣は、法第十八条の二第一項の規定による台帳の作成・公表に当たり、基礎的電気通信役務を利用しようとする者が必要な情報を容易に得られるよう必要な措置を講ずるものとするとされています。

つまり、基礎的な通信サービスに関する情報提供の仕組みを、省令レベルで具体化した改正と整理できます。

提供方法や提供区域の報告ルールを明確化

改正後の第十四条の二では、一定の第一号基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者について、他の役務に係る契約が必要となる場合の提供方法、提供区域等を、実施日の30日前までに総務大臣へ報告する仕組みが置かれました。
提供方法や提供区域を変更するときも同様です。

これは、基礎的電気通信役務の提供のされ方を、事前に把握できるようにするための実務ルールです。

休止・廃止時の利用者周知ルールを具体化

今回の改正で特に重要なのが、電気通信業務の休止及び廃止に係る利用者への周知です。
改正後の第二十二条の二の十、第二十二条の二の十一では、周知方法として次のような手段が定められています。

対面による説明
電話又はこれに類する双方向の通信
郵便、信書便その他の手段による書面の交付
電子メールの送信
利用者が閲覧する画面に情報を表示させる方法

また、周知事項としては、
休止・廃止しようとする電気通信業務の内容
休止・廃止の年月日
理由
苦情や相談の連絡先
代替となる電気通信役務の情報
利用者被害の発生又は拡大防止に資する情報
などが列挙されています。
基礎的電気通信役務の提供終了に関わる場合には、申込み受付終了日も周知事項に含まれます。

この改正によって、サービスをやめるときに事業者が何をどう知らせるべきかが、以前より条文上かなり具体的に示されました。

影響の大きい電気通信役務には届出も必要

改正では、利用者の利益に及ぼす影響が大きい電気通信役務に係る電気通信業務の休止及び廃止に関する届出も整備されています。
第二十二条の二の十一の二では対象となる電気通信業務の範囲が定められ、第二項では周知開始日の前日から起算して30日前までに、様式第十五の三の届出書を提出しなければならないとされています。

対象には、指定電気通信役務のほか、一定規模以上の契約数を持つ有料の電気通信役務が含まれる構成です。
影響の大きいサービスでは、通常の周知だけでなく、行政への事前届出も求める仕組みになっています。

競争関係ルールを具体化

改正では、第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者特定関係事業者に関するルールも具体化されました。
第二十二条の五以下では、
電気通信事業者間の適正な競争関係を阻害するおそれがない場合
重要な役割を担う従業者の要件
公正な運営が特に必要な業務
やむを得ない理由の考え方
競争関係を阻害するおそれがある取引
体制整備と報告事項
などが定められています。

要するに、大きな通信設備を持つ事業者とその関係会社との間で、情報管理や取引条件に不公正が生じないようにするための運用ルールを具体化した改正です。

鉄塔等提供事業の認定制度を新設

今回の改正では、目次上も本文上も、第三章に「鉄塔等提供事業の認定等」が新設されています。
本文では、鉄塔等提供事業の認定に関する規定が追加され、申請書類、変更、承継、休止、廃止などの実務ルールが設けられています。

一般読者向けに言えば、鉄塔など通信インフラに関わる事業について、認定や届出の枠組みを新たに整えた改正です。
制度趣旨の細部までは官報だけでは確認できませんが、少なくとも認定制度と関連手続が省令上具体化されたことは確認できます。

本紙第1711号の内容

今回の本紙第1711号には、電気通信分野とは別に、いくつかの府令・省令改正が掲載されています。

沖縄総合事務局組織規則の改正

内閣府令第53号では、沖縄総合事務局組織規則が改正され、検査課の所掌事務に関する規定で、企業価値担保権に関する信託業務を含む形の修正が行われています。施行日は公布の日です。

外務省の特殊語学手当対象語学の追加

外務省令第17号では、在外公館に勤務する外務公務員の特殊語学手当に関する政令施行規則が改正され、対象語学にビスラマ語が追加されています。施行日は公布の日です。

財務省組織規則の改正

財務省令第44号では、財務省組織規則が改正され、理財部の所掌事務に関する規定で、企業価値担保権に関する信託業務を含む信託業に関する検査その他の監督が追加されています。施行日は公布の日です。

改正の全体像整理

今回の官報は、号外第115号が電気通信分野の制度整備の本体であり、本紙第1711号は別分野の府令・省令改正が並ぶ構成です。

つまり、今回の読み方としては、
号外=電気通信制度の大枠と細目の整備
本紙=同日公布の他分野の改正
と分けて整理するのが最も分かりやすいです。

施行日・経過措置まとめ

項目内容
公布日令和8年5月25日
施行日総務省令第70号は令和8年5月27日。本紙の内閣府令第53号、外務省令第17号、財務省令第44号は公布の日施行
経過措置総務省令第70号には様式の読替え、既存申請の取扱い、活用業務に関する特例などあり
附則いずれも有

総務省令第70号については、施行日が公布日ではなく令和8年5月27日である点に注意が必要です。
一方、本紙の内閣府令、外務省令、財務省令はいずれも公布の日から施行するとされています。

影響を受ける主体

電気通信事業者
基礎的電気通信役務の提供区域、届出、休廃止時の周知、代替サービス情報の提示など、実務対応が求められます。

第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者とその関係事業者
情報管理、取引条件、社内体制、報告実務の面で影響があります。

鉄塔等提供事業に関わる事業者
新設された認定・変更・承継・休止・廃止の手続に対応する必要があります。

利用者・法人顧客
通信サービスの終了や縮小時に、事業者が示すべき情報や周知方法が具体化されたことで、サービス変更時の情報把握に関わるルールが明確になりました。

在外公館勤務の外務公務員
特殊語学手当の対象語学にビスラマ語が追加された点で影響があります。

よくある疑問(Q&A)

Q1. 固定電話がすぐ廃止されるのですか。

いいえ。
今回の官報改正は、廃止そのものを命じる内容ではなく、休止・廃止・縮小時の手続や利用者周知のルールを定めるものです。

Q2. 鉄塔等提供事業とは何ですか。

官報で確認できる範囲では、鉄塔等提供事業について認定や届出の枠組みを整える制度です。
申請、変更、承継、休止、廃止などの実務ルールが省令に盛り込まれています。

Q3. 本紙の改正は電気通信改正と直接関係がありますか。

今回確認した範囲では、直接の関係はありません
本紙は、企業価値担保権関連の信託業務や外務省の語学手当など、別分野の改正が中心です。

まとめ

今回の号外第115号では、電気通信事業法施行規則等の一部を改正する省令(総務省令第70号)が公布され、基礎的電気通信役務の整理、提供方法等の報告、休止・廃止時の利用者周知、競争関係ルール、鉄塔等提供事業の認定制度が整備されました。

一方、本紙第1711号では、沖縄総合事務局組織規則、外務省の特殊語学手当規則、財務省組織規則などの別分野の改正が公布されています。

両者は同日付ですが、読むときは、
号外=電気通信分野の本体改正
本紙=別分野の同日改正
として分けて整理するのが適切です。

ソース

出典:官報発行サイト(令和8年5月25日付 号外第115号 1頁〜160頁)
出典:官報発行サイト(令和8年5月25日付 第1711号 1頁〜32頁)

本記事は官報に掲載(公布)された法令情報をもとに、編集・再構成して解説したものです。官報は一次情報ですが、制度改正の詳細な運用は今後の政省令・通達・Q&A等で補足される場合があります。最終確認は官報および所管官庁の公式情報をご参照ください。

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