ニキビ跡の中でも特に悩ましいのがクレーターと呼ばれる凹凸です。このクレーターは、ニキビが炎症を起こして皮膚の真皮層まで傷つけた結果、コラーゲンやエラスチンなどの皮膚の弾力を支える成分が減少してしまったものです。クレーターは一度できると自然に治ることはほとんどありません。では、自力で治療することはできるのでしょうか?
- Qニキビ跡のクレーターとは?
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ニキビ跡のクレーターは、ニキビの炎症が強く、肌の奥深くまでダメージが及んだことによって形成されます。具体的には、真皮層や皮下組織の線維組織が破壊され、正常な構造が崩れてしまうことで、凹凸が残ってしまいます。
クレーターは、大きく分けて2種類に分けられます。
- ボックス型
ボックス型は、四角形や楕円形の凹凸が特徴です。ニキビの炎症が広範囲にわたって起こった場合に形成されます。
- アイスピック型
アイスピック型は、細長い凹凸が特徴です。ニキビの炎症が深くまで及んだ場合に形成されます。
答えは、できることとできないことがあります。
まず、できないことは、クレーターを完全に消すことです。クレーターは皮膚の構造が変わってしまったものなので、自力で元に戻すことは不可能です。完全に消すには、美容皮膚科や美容外科でレーザーやヒアルロン酸注射などの治療を受ける必要があります。
しかし、自力で治療できることもあります。それは、クレーターを目立たなくすることです。クレーターを目立たなくするには、以下の3つのポイントに注意しましょう。
1.保湿する 保湿することで、皮膚の水分量を増やし、ハリやツヤを与えることができます。保湿することで、クレーターが深く見えるのを防ぐことができます。保湿する際には、乾燥肌や敏感肌に合った化粧水やクリームを選びましょう。また、保湿だけではなく、洗顔や角質ケアも大切です。洗顔は優しく泡立てて行い、角質ケアは週1~2回程度にして過剰な刺激を避けましょう。
- Q肌のクレーターを自力で治す方法として、どのようなスキンケアアイテムがおすすめですか?
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肌のクレーターを自力で治す方法として、以下のスキンケアアイテムがおすすめです。
- ビタミンC誘導体が含まれる美容液やクリーム:ビタミンC誘導体は、肌のターンオーバーを促進し、肌の再生を促す効果があります。
- トレチノインが含まれる美容液やクリーム:トレチノインは、肌の再生を促進し、肌の表面を滑らかにする効果があります。
- ピーリング作用のあるアイテム:ピーリング作用のあるアイテムを用いて、古い角質を取り除くことで、肌の再生を促進し、クレーターを改善することができます。
ただし、自己判断で治療を行うと、かえって症状を悪化させることがあるため、医師の診断を受けることをおすすめします。また、医療機関での治療が有効な場合もあります。
2.紫外線対策をする 紫外線は皮膚の老化や色素沈着を促進するだけでなく、コラーゲンやエラスチンの生成を妨げることもあります。紫外線によってクレーターが悪化する可能性があるので、日焼け止めや帽子などでしっかり対策しましょう。日焼け止めはSPF50以上・PA++++以上のものを選び、2~3時間ごとに塗り直すようにしましょう。
3.メイクを工夫する メイクもクレーターを目立たなくすることに役立ちます。メイクをする際には、以下のことに気をつけましょう。
・下地は薄く塗る 下地は肌の色ムラを補正したり、ファンデーションの密着度を高めたりする役割がありますが、厚く塗るとクレーターに溜まって逆効果になります。下地は薄く均一に塗り、クレーターの部分は指でなじませましょう。
・ファンデーションはマットタイプを選ぶ ファンデーションはマットタイプのものを選びましょう。マットタイプのファンデーションは光を反射しにくいので、クレーターが目立ちにくくなります。また、ファンデーションも薄く塗り、パフやブラシではなく指でなじませることがポイントです。
・ハイライトやパールは避ける ハイライトやパールは光を反射して立体感を出す効果がありますが、クレーターに使うと凹凸が強調されてしまいます。ハイライトやパールは目元や頬骨などの高い位置に使い、クレーターの部分は避けましょう。
以上の3つのポイントを守ることで、自力でクレーターを目立たなくすることができます。しかし、これらの方法はあくまで一時的なものであり、根本的な解決にはなりません。クレーターに本当に悩んでいる方は、美容皮膚科や美容外科で専門的な治療を受けることをおすすめします。治療法には様々な種類がありますが、どれも一回では効果が出ないことが多いので、継続的に通院する必要があります。また、治療費も高額になる場合がありますので、事前によく調べてから決めましょう。
ニキビ跡のクレーターは自力で治療することもできますが、限界もあります。自分の肌に合った方法を選んで、美しい肌を目指しましょう。