長期金利上昇を反映、変動型は当面据え置き
国内の大手銀行5行は30日、2026年1月に適用する住宅ローン金利を発表しました。
対象となるのは10年固定型の住宅ローンで、最優遇金利を12月から0.190%から0.420%引き上げます。
今回の引き上げは、国債利回りに代表される長期金利の上昇を反映したものです。一方で、住宅ローン利用者の大半が選んでいる変動型の金利については、今回も据え置かれました。
10年固定型とはどんな金利か
住宅ローンの10年固定型とは、借り入れから10年間、金利が変わらないタイプのローンです。
将来の金利上昇リスクを避けられる一方、変動型に比べると金利水準は高めに設定される傾向があります。
今回のように、将来の金利上昇が意識される局面では、固定型の金利が先に引き上げられることが一般的です。
各行の10年固定型・最優遇金利
2026年1月適用の10年固定型・最優遇金利は、以下の水準となりました。
みずほ銀行は2.550%
三井住友銀行は2.650%
三菱UFJ銀行は2.680%
三井住友信託銀行は2.845%
りそな銀行は2.945%
特に、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行のいわゆるメガバンク3行の平均では、10年固定型の基準金利が5.15%、最優遇金利で2.63%となりました。この水準は、2006年4月までさかのぼれるデータの中で最も高くなっています。
なぜ固定金利が上がったのか
背景にある長期金利の上昇
大手銀行は、住宅ローンの固定型金利を設定する際、新発10年物国債の利回り、いわゆる長期金利を参考にしています。
12月29日時点で、長期金利は2.06%まで上昇しました。
この数値はここ数年と比べると高い水準であり、銀行側はこの動きを反映して、固定型住宅ローンの金利を引き上げています。
簡単に言えば、
国が発行する長期の借金の利息が上がった
その結果、銀行が長期間お金を貸す際のコストも上がった
という流れです。
変動型の住宅ローンは据え置き
一方で、住宅購入者のおよそ8割が選択している変動型の住宅ローン金利は、今回も据え置かれました。
5行の変動型金利は、0.640%から0.925%の範囲で維持されています。
変動型の金利は、主に日本銀行の政策金利や短期金利に連動します。そのため、長期金利が先に上昇しても、すぐには反映されにくい特徴があります。
日銀の政策金利引き上げとの関係
日本銀行は、12月18日から19日にかけて開いた金融政策決定会合で、政策金利を0.25%引き上げ、0.75%とすることを決定しました。
この水準は1995年以来、およそ30年ぶりの高水準です。
この決定を受け、三菱UFJ銀行とみずほ銀行は19日、
変動型住宅ローンや企業向け融資の指標となる短期プライムレートを、年1.875%から2.125%に引き上げると発表しています。
ただし、変動型住宅ローンの金利に実際に反映されるのは、原則として来年春以降になる見通しです。
住宅ローン利用者への影響
今回の金利改定により、これから住宅ローンを組む人にとっては、
固定型を選ぶ場合の負担が増える
一方で、変動型は当面、低金利が維持される
という状況が続きます。
将来の金利上昇リスクを避けたい人は固定型
毎月の返済額を抑えたい人は変動型
という選択の分かれ方が、今後さらに明確になる可能性があります。
金利環境は転換点に
長年続いた超低金利の時代は、少しずつ変化しています。
固定金利の上昇は、その兆しを最も早く反映する指標の一つです。
住宅ローンを検討している人にとっては、
金利タイプの違い
将来の金利動向
家計への影響
を改めて考える局面に入ったと言えるでしょう。
ソース
毎日新聞
iza
神奈川新聞
信濃毎日新聞
各行の公式発表および金融市場データ

