コメ相対取引価格とは何か
コメ相対取引価格が3カ月連続で下落しました。
しかし、前年比では依然として約4割高い水準です。
このコメ相対取引価格の動きは、家計や農家経営に直結します。
そのため、今後のコメ価格の行方を占う重要な指標です。
農林水産省は2月17日、JAグループなどの集荷業者と卸売業者の間で取引される2025年産米の1月の「相対取引価格」を公表しました。
相対取引価格とは、JAなどの集荷業者と卸売業者が個別に契約して決める価格です。
いわば業者間の実勢価格です。
コメ相対取引価格の最新動向
2025年産米1月のコメ相対取引価格は、全銘柄平均で玄米60キロあたり3万5465円でした。
前月比で610円下落しました。
下落は3カ月連続です。
しかし、2025年1月と比べると約9500円高い水準です。
つまり、コメ相対取引価格は調整局面に入っています。
一方で、依然として歴史的な高値圏にあります。
取引数量は過去3番目の少なさ
同時に発表された1月の業者間取引数量は12万8885トンでした。
前月比で約6割減少しました。
2006年に統計を開始して以降、1月としては3番目に少ない水準です。
ここ5年間では最低水準です。
農林水産省は、昨年10月以降に取引数量が例年より多かった反動が出たとみています。
さらに、高止まりするコメ相対取引価格が流通に影響した可能性も示しています。
つまり、高値が取引を鈍らせた可能性があります。
概算金高騰と「令和のコメ騒動」
2025年産米の価格が高止まりしている背景には、2024年の品薄状態があります。
この状況は「令和のコメ騒動」と呼ばれました。
2024年産米は猛暑の影響で不作となりました。
そのため、市場から商品が不足しました。
この教訓から、2025年産米では卸売業者による集荷競争が激化しました。
JAなどが農家に支払う前払い金、いわゆる概算金が前年比3〜7割引き上げられました。
概算金とは、収穫前に農家へ支払う仮の買い取り価格です。
この水準が高いと、最終的なコメ相対取引価格も高止まりしやすくなります。
そのため、価格全体の下落には時間がかかっています。
店頭価格への影響は不透明
スーパーでの小売価格も依然として高止まりしています。
しかし、コメ相対取引価格が下落しても、すぐに店頭価格へ反映されるとは限りません。
流通在庫や契約価格のタイムラグがあるためです。
つまり、消費者が値下げを実感する時期は不透明です。
こうした中、家計への影響は当面続く可能性があります。
今後3カ月の見通し
米穀安定供給確保支援機構は、今後3カ月のコメ価格見通し指数を発表しました。
1月の指数は26でした。
指数は50が価格判断の分かれ目です。
26は節目の50を4カ月連続で下回っています。
つまり、市場関係者は下落傾向を予想しています。
2025年産米は生産量が多い状況です。
11月時点の民間在庫量は前年比70万トン増の329万トンに達しました。
在庫がだぶつくとの見込みが広がっています。
そのため、コメ相対取引価格の下落予想が強まっています。
コメ相対取引価格の今後の焦点
コメ相対取引価格は3カ月連続で下落しました。
しかし、前年比では約4割高い水準です。
一方で、在庫増加と見通し指数の低迷が続いています。
つまり、価格は下落方向へ向かう力が強まっています。
今後の焦点は、在庫調整のスピードです。
さらに、概算金の水準がどう影響するかが重要です。
実際に店頭価格が下がるかどうかが、消費者にとって最大の関心事です。
コメ相対取引価格の動向を引き続き注視する必要があります。
ソース
農林水産省発表資料
agri.mynavi.jp
news.yahoo.co.jp
fnn.jp
finance.yahoo.co.jp
sankei.com

