小惑星「Meizen」とは
1993年に発見された小惑星に、「Meizen」という名前が正式に付けられました。
この小惑星は、火星と木星の間に広がる小惑星帯を周回しています。
番号は37626です。
そして2025年11月、国際的な承認を受けて命名が確定しました。
発見から30年越しの命名
小惑星「Meizen」は、1993年9月に北海道のアマチュア天文家・渡辺和郎さん(70)が発見しました。
しかし、長年にわたり正式な名前は付けられていませんでした。
こうした中、2025年10月に転機が訪れます。
福岡県立明善高校の卒業生で参議院議員の古賀之士氏が、命名を依頼しました。
渡辺さんはその提案を受け、国際天文学連合(IAU)へ正式申請しました。
その結果、同年11月に命名が認められました。
つまり、発見から30年以上を経て校名が宇宙に刻まれたのです。
小惑星「Meizen」の特徴
この小惑星の直径は推定約3.3キロメートルです。
決して小さくはありません。
軌道はややつぶれた楕円形です。
太陽の周囲を約3.44年で1周します。
小惑星帯は、火星と木星の間に広がる領域です。
そこには数多くの岩石天体が存在します。
その一つに「Meizen」が加わりました。
明善高校で命名式開催
24日、福岡県久留米市の県立明善高校で命名式が開かれました。
式典では渡辺さんが講演を行いました。
生徒たちは発見の経緯を熱心に聞き入りました。
生徒会長で2年生の平松咲希さん(17)は、
「広い宇宙に自分の高校の名前があることにロマンを感じた」と語りました。
また、地球惑星部の部員からは、
「自分の学校の名前が付くのはすごい」との声が上がりました。
さらに、
「きれいな星があると『あそこらへんにMeizenがあるのかな』みたいな、けっこう夢がある」との感想も聞かれました。
日本の高校名としては珍しい命名
小惑星に日本の高校名が付くのは珍しい事例です。
明善高校は、1783年に有馬藩が設置した学問所を起源とする伝統校です。
長い歴史を持ちます。
また、文部科学省が指定するスーパーサイエンスハイスクール(SSH)でもあります。
SSHとは、理数教育を重点的に推進する国の制度です。
つまり、理科・科学分野に力を入れてきた学校です。
その校名が宇宙空間に刻まれました。
学校関係者の思い
中島敦雄校長は、
「数え切れない数の星の一つに本校の名前が付けられ、宇宙に残ることは大きな誇りだ」と述べました。
一方で、渡辺さんは記者会見で、
「小惑星に名前が付けられることを知る人は少なく、依頼されてうれしかった」と笑顔を見せました。
実際に、小惑星命名の仕組みを知る人は多くありません。
そのため今回の出来事は、生徒たちにとって宇宙を身近に感じる契機となりました。
今後の展望
明善高校は今後、小惑星「Meizen」を観測する機会を設けたいとしています。
宇宙に名を刻んだ校名は、これからも約3.44年ごとに太陽の周囲を巡ります。
つまり、未来の世代にも語り継がれる存在です。
30年越しに実現した命名は、
一人の天文家と卒業生の縁から生まれました。
そして今、小惑星「Meizen」は宇宙空間で静かに軌道を描いています。

