震災15年、福島・双葉町の避難指示を2026年度から解除へ 東日本大震災復興の現状と課題

2011年3月11日に発生した東日本大震災から、まもなく15年を迎えます。
死者は約1万5900人、行方不明者は約2520人にのぼります。

また、福島県では2万3000人以上が今も避難生活を続けています。
こうした中、政府は福島県双葉町の帰還困難区域について、2026年度から避難指示を解除する見通しを示しました。

震災から長い年月が経つ一方で、復興には地域差があります。
インフラ整備が進んだ地域もありますが、原発周辺では依然として生活再建が難しい状況が続いています。

首相が福島訪問、追悼式で復興への決意を表明へ

政府は震災15年にあたる2026年3月11日に、追悼行事を予定しています。
高市早苗首相は福島県を訪問し、県主催の「東日本大震災追悼復興祈念式」に出席する予定です。

一方で、岩手県と宮城県には牧野京夫復興相が訪問する予定です。
政府は被災3県それぞれで追悼と復興への取り組みを示す方針です。

また高市首相は、地震発生時刻の午後2時46分に黙祷を呼びかける考えを示しました。
さらに、災害対応を強化するため、防災庁を年内に設置する準備を進めると表明しています。

双葉町の帰還困難区域、2026年度から避難指示解除へ

東京電力福島第一原発事故では、広範囲に帰還困難区域が設定されました。
これは放射線量が高く、長期間帰還できない地域を指します。

政府はその一部を特定帰還居住区域として整備しています。
これは除染やインフラ整備を進め、住民帰還を目指す区域です。

牧野復興相は報道各社のインタビューで、
「2026年度から順次、避難指示を解除する」との見通しを示しました。

福島県内6市町村に設定された区域の中で、
双葉町が初めての解除対象になる見込みです。

41兆円の復興予算、しかし地域差が残る

震災後、日本政府は復興のために巨額の予算を投入しました。
その総額は41兆円を超えています。

また、避難指示区域は約14年間で大きく縮小しました。
現在では、震災直後に比べておよそ8割が解除されたとされています。

しかし、原発に近い地域では復興が遅れています。
住民が戻れない地域も多く、地域コミュニティの再生が課題となっています。

浪江町請戸地区、15年経っても更地のまま

福島県浪江町の請戸地区は、復興の難しさを象徴する地域です。

震災前、この地区には
352世帯、1223人が暮らしていました。

しかし現在、地区は災害危険区域に指定されています。
この指定により、住宅の再建や居住が認められていません。

そのため、震災から15年が経過した今も、
広い更地が続く風景が残っています。

各地で追悼行事、祈りと記憶の継承

震災15年を迎えるにあたり、被災地では追悼行事が準備されています。

宮城県では3月11日を「みやぎ鎮魂の日」と定めています。
石巻市や気仙沼市など、県内各地で献花や式典が行われます。

また宮城県庁では、
仙台フィルハーモニー管弦楽団OB・OGによる追悼コンサートも予定されています。

岩手県の盛岡広域では、
「祈りの灯火2026~おもいを未来へ~」というイベントが開催されます。

さらにNHKでは震災15年の特集番組を放送予定です。
「わたしたちの“復興” 震災15年・当事者たちの告白」などが予定されています。

若い世代がつなぐ震災の記憶

震災から15年が経ち、記憶の風化への懸念が強まっています。

こうした中、若い世代が地域文化を守ろうとしています。

浪江町出身の舛倉美咲さん(21歳)は、
伝統芸能である請戸の田植踊
の継承活動に取り組んでいます。

舛倉さんは「町を忘れないでほしい」と語ります。
震災を直接経験した世代の声は、復興の歩みとともに次の世代へと受け継がれています。

復興の歩みと残された課題

震災から15年。
インフラ整備や住宅再建など、復興は着実に進みました。

しかし一方で、
帰還困難区域、人口減少、コミュニティの再生など多くの課題が残っています。

また、被災経験を知らない世代が増える中で、
震災の記憶をどう伝えるかという問題も重要になっています。

今後、避難指示の解除や地域再生の取り組みが進むことで、
被災地の復興がどこまで進むのかが大きな焦点となります。

ソース

毎日新聞
NHK
宮城県
岩手県
政府発表
各自治体追悼行事資料

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