2月の企業倒産851件、13年ぶり800件超 人手不足倒産2.4倍で中小企業に打撃

2026年2月、日本の企業倒産件数が13年ぶりに800件を超える高水準となりました。
東京商工リサーチの調査によると、倒産件数は前年同月比で増加し、特に人手不足関連の倒産が約2.4倍に急増しています。

また、物価高や人件費の上昇が中小・零細企業の経営を圧迫しています。
こうした状況の中で、日本経済の基盤を支える小規模事業者の経営環境が厳しさを増しています。

つまり、人手不足と物価高が同時に企業経営を揺さぶる構造的な問題が浮き彫りになりました。
今後の倒産動向は、日本の雇用や地域経済にも影響する可能性があります。

倒産件数は851件、2月として13年ぶりの高水準

東京商工リサーチが2026年3月9日に発表しました。
それによると、2026年2月の全国企業倒産件数は851件でした。

この数字は前年同月比11.3%増です。
また、2月としては2013年(916件)以来、13年ぶりに800件を超えました。

一方で、負債総額は1,331億6,000万円でした。
前年同月より22.2%減少しています。

つまり、大型倒産は少ない状況です。
しかし、小規模企業の倒産が増えている特徴があります。

実際に、負債1億円未満の企業が約8割を占めました。
これは経営体力の弱い企業の破綻が増えていることを示しています。

人手不足倒産が2.4倍に急増

特に注目されるのが人手不足関連の倒産です。

2026年2月は
47件となりました。

これは前年同月の19件から約2.4倍の増加です。
さらに、5カ月ぶりに40件台に乗りました。

内訳を見ると次の通りです。

  • 人件費高騰:21件
  • 求人難:20件
  • 従業員退職:6件

つまり、人が採用できない、または人件費が上がりすぎることで経営が維持できなくなる企業が増えています。

物価高倒産も増加、小規模企業に集中

また、物価高による倒産も増えています。

2026年2月は69件でした。
これは3カ月連続で前年同月を上回る水準です。

特に影響が大きいのは小規模事業者です。
なぜなら、原材料費やエネルギー費が上がっても価格転嫁(販売価格への上乗せ)が難しいためです。

実際に、飲食店の倒産が10件以上と突出しました。
飲食業は価格競争が激しいため、コスト上昇の影響を受けやすい業種です。

人手不足倒産は過去最多を更新

帝国データバンクの調査でも、同様の傾向が確認されています。

2025年の年間人手不足倒産は
427件でした。

これは初めて年間400件を超えた数字です。
さらに、3年連続で過去最多を更新しました。

業種別では次の分野が目立ちます。

  • 建設業:113件
  • 物流業:52件

これらは労働集約型産業と呼ばれます。
つまり、多くの人手を必要とする業種です。

そのため、人口減少と人手不足の影響を強く受けています。

サービス業や建設業に倒産が集中

産業別の倒産件数を見ると、サービス業が最多です。

2026年2月の主な業種は次の通りです。

  • サービス業他:309件(前年比30.9%増)
  • 建設業:169件(同17.3%増)
  • 運輸業:41件(同36.6%増)

また、飲食業は83件でした。
前年より3割以上増加しています。

東京商工リサーチの担当者は、今後の見通しについて次のように指摘しています。

「消費減税が実現すれば、飲食店の利用減も予想され、倒産がさらに増える可能性がある」

つまり、政策変更や消費動向も倒産数に影響する可能性があります。

2025年度の倒産件数、1万件超えの可能性

2025年度(2025年4月〜2026年2月)の累計倒産件数は
9,581件です。

これは前年同期比で3.1%増となっています。

こうしたペースを考えると、年度全体では
昨年度の1万144件を超える可能性が高いと見られています。

つまり、日本の企業倒産は増加トレンドにあります。

零細企業の淘汰が加速

倒産企業の規模を見ると、特徴がはっきりしています。

従業員10人未満の企業が90.2%を占めています。

つまり、倒産の大半が零細企業です。

こうした企業は次の問題を抱えています。

  • 人手不足
  • 人件費上昇
  • 原材料費高騰
  • 価格転嫁の難しさ

そのため、経営体力の差が顕著になっています。

一方で、人口減少が続く日本では、人材確保の競争がさらに激しくなる可能性があります。

今後の企業倒産の焦点

今後の企業倒産の動向は、いくつかの要因に左右されます。

主なポイントは次の通りです。

  • 人手不足の深刻化
  • 物価上昇の継続
  • 人件費の上昇
  • 消費動向の変化

つまり、企業倒産は単なる景気問題ではありません。
人口構造や産業構造の変化が背景にある構造問題です。

そのため、日本の中小企業政策や労働政策にも影響を与えるテーマとなっています。

ソース

東京商工リサーチ
帝国データバンク
神戸新聞
熊本日日新聞
電波新聞デジタル
Exciteニュース

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