はじめに
2025年6月12日に発生したエア・インディア171便の墜落事故は、世界中の航空業界に大きな衝撃を与えました。インド・アーメダバードの医科大学ホステルに墜落し、乗員乗客260人のうち1人のみが生存するという悲惨な結果となりました。事故調査の初期報告から、離陸直後に両エンジンが停止していたことが明らかになり、原因究明と今後の安全対策に注目が集まっています。
調査の概要と主な発見
エンジン停止の経緯
- インド航空事故調査局(AAIB)の初期報告によると、離陸直後に「エンジン1およびエンジン2の燃料カットオフスイッチが1秒差でRUNからCUTOFFに切り替わった」ことが判明しました。
- この操作により、両エンジンへの燃料供給が即座に遮断され、推力が一気に失われました。
コックピットでの混乱
- ブラックボックスの記録からは、パイロット同士の混乱したやり取りが明らかになっています。
- 一方のパイロットが「なぜカットオフしたのか?」と問い、もう一方は「自分はしていない」と返答しています。
- 乗員はエンジン再始動を試みましたが、急激な減速を回復できず、墜落に至りました。
技術的観点からの検証
- 問題の燃料カットオフスイッチは、誤操作を防ぐために金属製のロックやガードが設けられており、通常は簡単に切り替わらない設計です。
- 調査チームは、スイッチの故障や人的ミス、設計上の問題の有無を多角的に検証しています。
- なお、機体自体の機械的な不具合や燃料の汚染、フラップの設定ミス、鳥衝突などの外的要因は初期段階で否定されています。
安全管理体制への波紋
- この事故を受け、エア・インディアの安全管理体制に厳しい目が向けられています。
- 格安子会社のエア・インディア・エクスプレスが安全記録や医療書類の偽造で告発されていたことも発覚しました。
- インド民間航空省は「透明性と説明責任」を強調しつつ、最終報告書の提出時期については明言を避けています。
今後の焦点
- 調査は、燃料カットオフが「偶発的」「意図的」「緊急手順の一環」だったのかを中心に進められています。
- 世界の航空当局も最終的な原因究明の行方を注視しています。
まとめ
エア・インディア171便の墜落事故は、単なる操縦ミスや機械的故障では説明できない複合的な要因が絡み合っている可能性があります。今後の調査結果が、航空業界全体の安全基準やコックピット設計、運航手順の見直しにつながることが期待されます。
参考情報
- インド航空事故調査局初期報告
- Sky Newsによるコックピット音声分析
- The Air Current、Bloombergなどによる専門家解説
(※本記事は複数の信頼できる報道・調査資料をもとに執筆しています)

