高タンパク質朝食と高食物繊維朝食の研究結果とは


朝食に何を食べるかが、健康と減量戦略に重要な意味を持つことが明らかになりました。
高タンパク質朝食は空腹感を抑え、高食物繊維朝食は腸内環境を改善するとする研究結果が報告されました。
この研究は、朝食の「内容」が「時間」と同じくらい重要である可能性を示しています。
つまり、理想的な朝食は一つではなく、健康目標によって選ぶべきだという結論です。
研究の背景
研究を主導したのは、英国のアバディーン大学ローウェット研究所です。
論文は栄養学専門誌British Journal of Nutritionに掲載されました。
本研究は無作為化クロスオーバー試験で実施しました。
同じ参加者が異なる食事法を順番に体験する方法です。
研究の詳細
対象は過体重または肥満の成人19人でした。
男性17人、女性2人で、平均年齢は57.4歳です。
参加者は2種類の「ビッグブレックファスト」食事法をそれぞれ28日間実施しました。
その間にウォッシュアウト期間を設けて切り替えました。
両プランとも、1日の総カロリーの45%を朝食に配分しました。
一方で夕食は20%に抑えました。
高タンパク質プラン
タンパク質30%、炭水化物35%、脂肪35%です。
食物繊維は1日15グラムまでに制限しました。
高食物繊維プラン
タンパク質15%、炭水化物50%、脂肪35%です。
食物繊維は1日30グラム以上に設定しました。
体重・血圧・脂質への影響
両食事法とも体重は減少しました。
しかし、高食物繊維プランのほうがやや大きな減少を示しました。
高タンパク質プランは3.87キログラム減少しました。
一方で高食物繊維プランは4.87キログラム減少しました。
また、両プランとも血圧と血中脂質レベルを低下させました。
空腹感とGLP-1の違い
高タンパク質朝食は主観的な食欲をより強く抑えました。
研究者は、GLP-1の曲線下面積が14.8%高いことを確認しました。
GLP-1とは、満腹感を脳に伝える腸ホルモンです。
そのため、タンパク質摂取は食欲コントロールに有効と考えられます。
腸内細菌への影響
一方で、高食物繊維朝食は腸内細菌叢に変化をもたらしました。
ビフィズス菌の相対的存在量が増加しました。
さらに、酪酸産生菌であるフィーカリバクテリウムやロゼブリアも増加しました。
酪酸は腸の健康を支える短鎖脂肪酸です。
専門家の見解
ジョンストン氏は「すべての人に合う単一の食事法は存在しない」と述べました。
何を食べるかと、いつ食べるかの両方が健康に影響すると説明しました。
研究に関与していないRUSH大学の医師科学者トーマス・M・ホランド氏も見解を示しました。
タンパク質は胃内容物の排出を遅らせるホルモンを介して満腹感を高めると述べました。
一方で食物繊維は、腸内細菌が酪酸などの代謝物に変換する発酵性基質を供給します。
そのため、腸管バリアの完全性と代謝シグナル伝達を支えると指摘しました。
研究の限界と今後
ホランド氏は注意点も挙げました。
対象が19人と少人数である点です。
また、参加者の大半が男性でした。
さらに各介入期間は28日間と短期間でした。
そのため、より多様な集団での長期試験が必要です。
今後の研究が求められます。
実践的な提案
ホランド氏は、両栄養素を組み合わせる朝食も提案しました。
ギリシャヨーグルトや卵にオーツ麦、チアシード、ベリー類を組み合わせる方法です。
このような朝食は、食欲コントロールと腸の健康を同時に支える可能性があります。
つまり、目的に応じて栄養バランスを設計することが重要です。
ソース
News-Medical.net
British Journal of Nutrition
Medscape Medical News

